変更管理支援システム”MOCSupporter”の開発研究

変更管理(Management of Change:MOC)の不備による事故が発生しています.

変更管理の適切な実施によって,不慮の事故は減る事が期待ですが,安全に関する変更管理は実施が不十分の傾向があります.顕在化した問題として,変更管理の(1)手順定義不十分,(2)時間,労力的な問題,(3)変更管理の管理環境不十分の問題,などがあります.高額なシステムを導入すれば(1)-(3)の問題は解決すると思いますが,それができるのは一部です.

そこで,既存のIDEF0に沿った変更管理の手法の提案に沿って,変更管理システムの共通する特徴を実現,多数が利用できるよう一般化し,手順を明確化するよう研究を進めまして,その結果を基にソフトウェア・システムを開発しました.

何を研究しているのか?

  1. 変更管理の手順の具体化
  2. 変更管理の体系化の形として変更管理支援ソフトウェア・システムを開発

成果

  1. IDEF0に沿ってPDCAサイクルに則ったMOCを実施する手順を(ソフトウェア化するために)明確に定義しました
  2. 変更管理実施するソフトウェアを開発しました.

スクリーンショット

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Fig. Step3における処理遷移パターン

発表

  1. Hirotsugu Minowa, Kazuhiro Takeda, Yukiyasu Shimada, Tetsuo Fuchino, Yoshihiko Sato, Design and implementation of MOC Supporter: software system supporting management of change to realize flexible procedure control and accurate cause analysis, Information Engineering Express International Institute of Applied Informatics 2019, Vol. 5, No. 1, pp.47–58. (ISSN: 2185-9892, abst, paper)
  2. Hirotsugu Minowa, Kazuhiro Takeda, Yukiyasu Shimada, Tetsuo Fuchino, A Design of a Software System Supporting to Appropriately Perform the Management of Change Procedure, Proc. of ASCON-IEEChE2016, Yokohama, 2016, pp. 247–252.(term: 2016.11.13-16, presented at 11/16) Manuscript@ResearchGate
  3. 箕輪弘嗣, 島田 行恭, 武田 和宏, 渕野 哲郎, 佐藤 嘉彦, 変更管理実施におけるTemplateBPMに沿った遷移候補アクティビティの提示アルゴリズムの提案, 化学工学会 第49秋季大会, SY-77?, 2017.(会期:2017.9.19-22, 発表: 2017.9.21, 会場:名古屋大学 東山キャンパス)
  4. 箕輪弘嗣, 島田行恭, 武田和宏, 渕野哲郎, 業務プロセスモデルに基づき変更管理手順の変更および原因追跡可能な変更管理システムプロトタイプ, 第49回 安全工学研究発表会 予稿集, 2016, pp. 1–4.(会期:2016.12.01-02, 発表:2016.12.01, 会場:産業技術総合研究所つくばセンター,つくば市)
  5. 箕輪弘嗣, 武田和宏, 島田行恭, 渕野哲郎, 設備の変更管理から逆トレースによるトレース問題の原因解析までの手順を支援するシステムの開発,FIT2016(第 15 回情報科学技術フォーラム), pp. 475-476, 2016.(会期:2016.9.7-9, 発表:2016.09.07, 会場:富山大学 五福キャンパス,富山市)
  6. 箕輪弘嗣, 武田和宏, 島田行恭, 渕野哲郎, 変更管理の適正実施のためのソフトウェア開発, 第48回 化学工学会 秋季大会, V107, 2016.(会期:2016.9.6-8, 発表:2016.9.6, 会場:徳島大学,徳島市)